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東大合格体験記

小学4年生の時に入塾した怜央さん。元々中学受験をする予定は無かったそうです。テストの結果を何度か測定しましたが、実は最初のテストでは塾内でも1位ではなく、周囲よりは賢いタイプかな?というイメージで指導がスタートしました。しかし、小学部で学んでいるうちにメキメキと実力が向上し、いつしか中学受験を志すようになっていました。

​まずは、彼女の通塾9年間の体験記についてご覧ください。

試験当日

「勉強の臨み方」
​東京大学教養学部理科二類 山田怜央

私が塾の後輩のみんなに伝えたいことの一つ目は、「授業を大事にする!」ということです。それは塾でも学校でも同じです。「塾でやるから学校は聞かなくてもいい」とかはNGです。教科書は淡々とした文字列で、読む気が失せたりあまり内容が入ってこない時もあると思います。授業ではそれをもっと噛み砕いてわかりやすく楽しめるように解説してくれます。私は目から入る文字のような情報を処理するのがあまり得意な方では無かったので、学校の授業は一度も寝たことはありませんし、本当に助けられたと思っています。真面目に聞いていたことが、私の受験の勝因になったと思っています。

​話は変わりますが、小学4年生の時に泣きながら入塾したのを今でも昨日のことのように覚えています(笑)。塾というものに怖いイメージがあり、勉強が嫌だと思っていたのですが、授業を聞いてからは自然と笑顔になっていました。先生は難しくて本質的なことを面白おかしく解説してくれて、私にとっては勉強の楽しさを教えてくれた第一の恩師です。勉強を楽しむコツは、「できる!」という感覚を味わうことです。志望校が難しいからといって、難しいことばかりしていても解けないから楽しくないし、楽しくないからやりたくないし、、という感じで、負の連鎖に陥ります。だからまずは、できることを確実にできるようにしていってください!これは私自身が受験で失敗して感じたことです。

私は小さい頃から算数や数学を人よりもできると傲慢になっていて、中高ずっとサボってきました。そのせいで、できることとできないことの境界が分からなくて、その上東大に求められる数学力には全然達していなかったので、直前期は本当に後悔の涙を流しました。私にはできるところからきちんと固めていく時間が無かったので、「やりたくない」「逃げ出したい」と思いながら数学の対策をしました。これは良くなかったなと反省しています。後輩のみんなには同じ失敗をしてほしくないので、数学はコツコツ頑張ってください!

私は英語が得意だったので、英語の勉強についても言及したいと思います。英語の勉強法は「とにかく長文を読む!」です。文法なども長文を読んで出てくるたびに覚えるようにしていたらいいと思います。読めば読むほど速読力がついて、入試ではとても有利だと思います。そしてリスニングについては、コツコツ聞き続けることが大事です。最初は何を言っているのか分からないと思います。シャドーイングをしたり、スクリプトを見ながらでもいいので、とにかく量を聞いてください!

長くなりましたが、伝えたいことの二つ目は、「テストを大事にする!」です。学校の定期テストはもちろん、毎日あるような簡単な英単語テストや塾のテスト一つ一つを大事にしてください。先生たちはみんな受験のプロなので、変に自分で買った参考書よりも、先生たちのテストを満点近く取れることが何よりも受験合格への近道だと思います。その分野の要点がギュッと詰まっています。

​細かいことのように思えますが、これら一つ一つを軽視せずに当たり前にすることが合格への大きな一歩だと思います。中学受験でも高校受験でも、もちろん大学受験でも、入試を受ける際は自信を持って頑張りましょう!!!!!

この文章は彼女にお願いをし、後輩たちに向けて「何か書いて」と無茶振りをして書いてもらったものです。私から「こんなの書いて」と言うより、彼女に自由に書いてもらったほうが面白いかな、と思ったからです。

彼女の変化は小5夏頃には起こっていました。気づいたら、漢字のテストで1回も満点を逃したことがない。算数のテストもほぼ満点。社会のテストも常時1位2位付近にいて、小テストや、私の作成するテスト関連ではほぼ完璧を尽くし続けていたのです。それはすぐさま模試にも反映されるようになり、小6の頃には「怜央ちゃんに勝てる人はいない」とまで言われるようになっていたのです。

ただ、繰り返しになりますが、学習達成度の面では取り立てて他の子と異なるところはありませんでした。普段やっている模試も、初回は287点でした。今の小学生はかなりの割合300点を超えているので、スタートアップ段階は変わらなかったのです。ずば抜けていたところは、圧倒的に手抜きがなかったということでした。それが、毎週毎週繰り返される中で、みるみる差が広がっていったというのが正直なところです。

小6の時に、彼女はチャレンジで附設中を受けることを決意しました。そして文字通り、塾の住人のようになり、部活のように、しかし楽しそうにいつも勉強をしていました。体験初日に泣きながら扉を叩いたあの子がね・・・と(笑)、当時のことを振り返ります。猛烈な勢いで追い上げるも、当時は附設に受かりきることはできませんでした。これが、彼女の「失敗経験」で語られていることです。

その後、進学先をどうするか、ということでご相談を頂きましたが、併願で受けていた弘学館には合格していましたので、「絶対に公立に行くよりも私立がいいです。きっと退屈して勉強しなくなります。」とのことで、アプローチをしました。結果的に、この選択が彼女の進路を決定づけたと言っても過言ではありません。相性が良すぎて、中学は初回のテスト以外はほぼ全て学年1位。そして、中1の途中で特別奨学生に昇格したのです!結構異例だったのではないでしょうか?

​高校進学後は、彼女の言うように、学習にムラが出るようになりました。自分の相手になるような人がいなくなり、張り合いがなくなってしまったのかもしれません。それでも、彼女は極端なサボりを見せず、淡々と要求値をこなしているのが印象的でした。そんな彼女が初めて弱音を吐いているのを見たのは、高校3年生の秋口ぐらいでしたか。「解けない」「分からない」「受かる気がしない・・・」そんな時に私はこのようなアドバイスをしたことを覚えています。「東大生って結構実力を過小評価していて、割とネガティブっていう人種も少なくないよ。それは、それだけ現状を正しく認識していて、確率的に合格可能性が低いということを客観的に自覚しているからだと思う。分からない時は、弘学館の先生に質問し、頼ってみてください。一番のプロは身近にいるのですから。」

冬には「なんか分かるようになった」とニコニコしていましたが、果たして先生に頼ったのかどうかは疑問です(笑)。自分で壁を超え切ったのかもしれないな、と。その時には、学校には行かず、塾の自習室で勉強したりすることも度々ありましたが、その度に色々な話をしたものです。

そして、春。彼女は合格の挨拶に塾を訪れました。9年間の仕事が終わりを告げた瞬間でした。

あのあどけない、大富豪でも全力だった(笑)怜央ちゃんも、遥か私を超えて立派になりました。

いまはまたタイプは様々ですが、怜央さんに匹敵しうる人材が少しずつ芽を出し始めています。

​よき先輩の背中を追いかけられるよう、ここに記録を残しておきたいと思います。

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